表側ワイヤー矯正
「矯正治療」に馴染みがない方でも、歯の表面の銀色の装置をつけた表側矯正はイメージしやすいかと思います。表側矯正治療は他の矯正治療の中でも一番歴史が長く、幅広い症例に対応することが可能です。今流行りのマウスピース型矯正で対応不可となったような難症例の場合でも、表側矯正なら治療を行うことができます。
目次
表側矯正とは
表側矯正とは歯の表側にブラケット装置をつけて歯を移動させる矯正治療です。少し前は金属ブラケットを用いて矯正治療を行うことが多かったのですが、「目立ちにくい矯正治療」に対するニーズの高まりにより、ホワイトブラケットやクリアブラケットを用いて矯正治療を行うことが多くなりました。
当院でも表側矯正では目立ちにくいホワイトブラケット・ホワイトワイヤーを用いた矯正治療をご提供しております。成人された方の多くが、「目立ちにくい矯正治療」を希望されて当院のホワイトブラケットを使用した表側矯正を選択されます。
表側矯正の仕組み
ブラケット装置というワイヤーを通せる小さな四角の装置を歯の表面に直接付着させます。ワイヤーの種類を複数変えていくことで、歯をワイヤーに引き寄せるようにして歯を理想の並びに変えていきます。
ワイヤーの形・素材・太さなどを、患者様の症例や歯の動き具合に合わせて月1ペースで調整しながら、少しずつ歯を動かしていきます。
表側矯正のメリット・デメリット
表側矯正は軽度の部分矯正から難症例など多岐に渡る矯正症例に対応できる、マウスピース型矯正よりも費用を抑えて治療ができるメリットがあります。その反面、表側矯正はお口のトラブルが生じやすなどのデメリット面もあるので、ご自身のお口の管理や生活面加味し、治療法を選択しましょう。
メリット
- 難症例に対応できる
マウスピース型矯正や裏側矯正、部分矯正は適応できる範囲に限りがありますが、表側矯正はほぼ全ての症例に対応可能です。 - 費用を抑えて治療が行える
歯科医師の技量が必要になる裏側矯正と比較すると治療費用を抑えて矯正を行うことができます。またブラケットやワイヤーの種類によっては費用をさらに抑えて治療を受けることも可能です。 - 取り扱える医院が多い
マウスピース型矯正や裏側矯正だと対応できる医院が限られています。そのため引越し等が理由で転院が必要となった場合、対応できる医院探しが大変です。
表側矯正ならほとんどの医院で対応可能・治療の引き継ぎも他矯正治療と比較するとしやすく、また、旅行先でのブラケット脱離などの急なトラブルでも近くの医院でも対応いただけます。
デメリット
- 矯正装置が目立つ
目立ちにくいホワイトブラケットや透明なクリアブラケットで表側矯正を行うことができますが、至近距離で人と向かい合ったお話をする場合、矯正治療中であることがわかります。
目立ちにくい装置を使用しても、裏側矯正やマウスピース型矯正と比較すると矯正治療が周囲に知られる可能性は高いです。 - 口が閉じにくい
歯の表側に四角い装置を装着するため、唇が通常時と比べて閉じにくいと感じるようになります。また見た目の印象的に口元にボリュームが出たように見られることもあります。 - お口トラブルが生じやすい
ワイヤー矯正が口腔内の粘膜に触れることで口内炎の原因となります。また、ブラケット装置を歯に装着しているため、歯面清掃しづらく虫歯や歯周病、口臭の原因となることもあります。
表側矯正を行なう場合、定期的にお口の清掃チェック・ブラッシング指導を行なってもらうことが重要です。
表側矯正の治療期間、来院頻度
症例によって治療期間や来院頻度には違いがあるため、一般的な治療期間としての記載となります。当院の矯正相談なら、事前にどの程度矯正治療期間がかかるのか、通院回数等目安もお伝えすることが可能です。お気軽にご相談ください。
治療期間
軽度の症例であれば部分矯正が適応となり治療期間も3ヶ月〜半年程度となります。抜歯や外科的処置が必要となるケースであれば1年〜3年程度矯正治療にかかると考えていただくのがよいでしょう。
また、動的治療終了後は保定期間に入ります（理想的な歯の位置に動かした後、歯が元の位置に戻らないように固定する期間）保定装置として前歯の裏側に直接ワイヤーを取り付ける方法、ビベラリテーナーと上下顎前歯の裏側にワイヤーにて固定する方法、ワイヤータイプの取り外し式の装置と前歯に直接固定する保定方法があります。
保定期間は矯正治療後の後戻りを起こさせないために大変重要な時期です。保定期間は動的矯正治療期間にプラス約1年程度かかるとお考えください。
来院頻度
月１回程度、矯正装置の管理（ワイヤー・ブラケット調整）で通院が必要となります。また矯正期間中、ブラケット脱離やお口の不調等がある際にも通院が必要となるため、人によっては月1〜2回来院される方もいらっしゃいます。軽度の症例であっても6回〜15回の通院は必要です。
表側矯正の費用相場
値段相場（他院との違い）
当院はトータルフィー制度を行なっております。通院ごとに管理費用として月3000円〜6000円程度かかるところ、当院なら管理費用なしで毎月の管理・調整通院いただけます。
表側矯正のよくある質問
抜歯は必ず行いますか？
抜歯が必要となるケースもありますが、患者様の元の歯並びにどの程度スペースが確保できるかによります。すきっ歯が気になる方であれば、抜歯することなく治療できる場合もございます。抜歯箇所等も含め、精密検査完了時にお伝えいたします。
表側矯正は必ず行うことができますか？
表側矯正はほとんどの症例で対応可能です。ただし、矯正治療を行なう以前に口内環境が悪い場合（重度の歯周病、虫歯がある等）は矯正治療開始前に治療を行なっていただく必要がございます。その際は提携の歯科医院をご紹介させていただきます。
表側矯正治療を途中で中断することはできますか？
治療開始後に何らかの事由で治療を中断いただくことは可能です。矯正装置を全て外す必要がある場合、再度治療を初めから行なう必要があります。
まとめ
表側矯正は患者様の症例や要望に応じた治療計画のご提案が可能です。矯正治療にご興味のある方はお気軽にご相談ください。表側矯正はもちろん、裏側矯正やマウスピース型矯正まで患者様のご要望に合わせた治療のご提案をいたします。
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監修者
葛西KT矯正歯科 矯正歯科医
三上 智彦
これまでの10年以上にわたり矯正治療に携わり、多くの患者様と接してきた中で、治療後に見せていただく患者様の笑顔は、私にとって何にも代えがたい喜びです。 歯並びや咬み合わせの問題が原因で、40代で歯を失うケースが多いことを実感しています。特に多忙な30代までに治療を始めないと、手遅れになることがよくあります。患者様が後悔しないためにも、歯科矯正治療の重要性を広める努力をしていきたいと考えています。 すべては治療が終わった後の皆様の笑顔のために。
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